Jewel-mmo開発日記

RubyでMMORPGを作る過程を記録する日記。 Yokohama.rb 発起人。
2004-04-08

[ハッカーの悩み]Windows vs Linux

ここ数日Linuxの作者リーナスが書いた「それがぼくには楽しかったから」を読んでいる。僕が本を読むのはきまって電車の中だけど、この本もいつものように電車の中で読んでいる。そしてこの本はすごく面白くて僕に感動とやる気を与えてくれる!

まずこの本を読みはじめてからリーナスに対する印象が変わった。 これまで単に知らなかっただけだけど、実際はすごく好感のもてる人物だ。そしてリーナスの言うことはすごく興味深いし何より面白い。 これは僕にハッカーの資質がある証拠だ。リーナスのいっていることはほとんど理解できる。自分に似た点も多い。しかし違う点もある。彼はOSを書く人だが僕はアプリケーションを書く人間だ。同じプログラマでもこれは非常に大きな違いだ。

リーナスの方がコンピュータに近くて僕の方が人間に近い。ここでいう人間とはアプリケーションが提供するユーザインターフェースとそれを使う人間という意味。OSはコンピュータを制御するものだけど、アプリケーションは人間を制御するものだ。普通は人間がアプリケーションを制御すると思うだろうけど、僕はいつもこの視点でゲームを設計するんだ。

いつも僕はプランナーとしての仕事をするのが本分だと思っている。というのはゲームを作りたいという理由があるからその道具であるプログラムを使用するだけであって、もしもゲーム制作に必要な技術が別のもの(例えば木工技術)ならそれをマスターする努力をするというだけのことだ。と、いいたいところだけど単純にそういうわけではないという気はする。僕の父は生粋のエンジニアだ。今でも現役で開発の仕事をしている。父はソフト屋ではなくハード屋さんではあるけどね。父が大手電機メーカーのエンジニアであったせいで、物心がついたときには家にコンピュータがあったし、先天的にも確実にエンジニアの資質を受け継いでいるので、プログラマとして仕事をしているのはごく自然な成り行きだと思う。僕が2才とか3才のときに、家にあった8インチのフロッピーディスクにドライバー(プラスとかマイナスのドライバーね)で穴を開けたという話を何度も聞かされたし(きっと当時は高価なものだったのだろう)、まあ小さいころから、プログラマーとして才能を開花させるには十分な環境が用意されていた。

でもやっぱりプログラマが本分ではない。コンピュータゲームを作りたいからプログラムを勉強しただけだ。そしてここには僕の最大の長所がある。本分はゲームデザイナーであるのに自分自身でプログラムを書くことも出来るのだ。これはものすごく幸運なことだ。例えば、歌をうたうミュージシャンが自分で作詞作曲が出来て、しかもルックスまでかっこい!ってところかな(ひとつひとつの能力では劣るけど総合力が重要だ。)。実際プログラムが出来なかったらゲームの開発を仕事に出来たかどうかも怪しい。今だって猛烈に作りたいと思うゲームのアイデアを持っている。ゲーム好きだったらこういう人は多いと思う。しかし僕の場合は実際に自分で作ることが出来てしまうのだ。ゲームデザインを本分(すぐれたデザイナであるかは別にしても)としているにもかかわずプログラムまで出来てしまうだ。僕はいつもこの幸運に感謝しているのだ。ん、あれこんな話をしたいんじゃなかった。脈絡もなくどんどん話がずれているぞ。ほんとうは僕にとっての「Windows vs Linux」について書きたかったんだ。そしてそれはベッキーちゃんの話に行き着くんだけど、それはまた今度。。。

と、リーナスっぽくハッカー風に書いてみる。